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光陽苑 理事長・加藤さまを訪問 VOL2:「地域とつながる」。

20年以上の地域とのつながりが、施設の支えに。
光陽苑に副施設長として入所する前は自動車業界というまったくの異業種にいたため、基本的なこともわからず、とにかく勉強勉強!の日々。入所して一年間は、業界のこと、施設の日々のオペレーション、介護保険に関するルール、人員配置の基準など、一から学ばせていただきました。そんな私を温かく迎えて成長を支えてくれたのが、施設のスタッフはもちろん、地元の人たちだったんです。実際、この土地にあった幼稚園の卒園生などがボランティアとして、週末のシーツ交換のお手伝いや施設内レストランでの喫茶店運営など、光陽苑の日々の運営を支えてくださっています。施設オープン当時、子育てにひと段落された50代のお母様たちだったボランティアの方が、20年の年月を経て今ではなんと70代の素敵なミセスに。素晴らしいことですよね。皆さん変わらずイキイキはつらつとされていて、こちらが元気をもらっているくらい(笑)。また、福祉体験の場としてデイサービスと特養の現場を開放しているのですが、以前訪れた小学生が当施設での体験をきっかけに介護職を志し、今では私たち泉陽会の施設で働いてくれている、といったうれしいつながりも生まれています。

社会福祉法人として考えるべきは、地域への“恩返し”。
そういった温かな関係性が開所当時から続いているのは、泉陽会が持つ地域貢献の精神の賜物ではないでしょうか。特養やデイサービスなどの介護保険事業のみに特化して運営されている福祉法人も多いですが、私たちは地域包括の支所を練馬区から請け負ったり、ケアマネージャーの居宅の事務所があったりと、「地域貢献」をキーワードに幅広いサポートを提供できるように事業を展開してきました。お住まいになっている利用者さまがいる、通ってこられる利用者さまのためのデイサービスがある、在宅の方にはヘルパーさんの派遣も行う、といったように、地域の介護福祉を支える複合施設のような存在になればいいな、と思い、日々の経営を考えています。“利用者目線で企業として提供すべきことを考える”という姿勢は(このあたりはVol.1もご覧ください。)MKクリーンさんの姿勢とも通じるところが大きいんです。目指すべきは、福祉施設として利益を上げることではなく、いずれ地域の方々に還元していくこと。そうでないと「社会福祉法人」の意味はないですから。

…地域とのつながりを大切にされる理事長に、次回は「人とのつながり」という面から人材育成についてのお話をお聞きします。(続く)

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